『昭和』は遠くなりにけり・・(PART3)

近頃ふと、遠い過去のできごとが鮮明に蘇ることがあります。なぜだか、ちょっぴり笑える話や今でも赤面しそうな想い出ばかり・・。


かれこれ数十年も前のこと、中学校時代のエピソードを一つ。

何年生の時だったか「将来の夢」という作文の宿題が出され、後日、担任の女先生から講評がありました。

“弁護士”医師”“プロスポーツ選手学校・幼稚園の先生”“看護師などなど、予想どおり定番の職業が揃い踏み。


順調に講評も進み残り数人になった時、黒板に突如星飛雄馬と書かれた大きな文字が飛び込んできたではありませんか!

キタッー、男子からは一斉に「うおっ」と、どよめきが!

そうです、あのスポ根漫画のさきがけ『巨人の星』の、あの大リーグボール養成ギプスの、あの花形満と生涯のライバルの、あの憧れのスーパースターです。

なんと本気で“星飛雄馬その人になろうと思っている輩が、このクラスに。いったい誰だ?(キョロキョロ)


次の瞬間、先生が真顔で一言。

「“せいひ ゆうばと読むのかな、A君の夢はスケールが大きいね」と。

一同あ然、教室にしばし静寂が訪れました。

(おいおい、そうじゃないですよ先生。ほんとはA君はね・・)


学制服の継ぎ当てや袖口のてかり、坊主頭に青っ洟――こんな光景がまだ見られた時代。

いじめもなく素朴で純真なあの頃、遊びを工夫して駆けずり回ったかの日々、想い出すたび懐かしくほっこりしています。私の大切な『昭和』は、はるか遠くなりにけり・・。